ヴィーガンは本当に体に良いの?噂の6つの健康メリットを科学的に深掘り

ビーガンやヴェジタリアンなどの健康メリットは?

ダイエットや病気の予防など、様々な健康メリットが噂されるヴィーガンやベジタリアンなどの菜食主義。

一方で、「栄養失調になる」「早死にする」など、危険性を訴える人たちも。

何が正しくて、どの情報を信じれば良いのか、判断するのは本当に難しいですよね。

そんなモヤモヤも今日でスッキリ解決!?

総数100以上の研究論文に基づいて、菜食主義に噂の健康メリットの真相を深掘りしてみます。

ヴィーガンって本当に健康なの?


まず始めに、ベジタリアンやヴィーガンとはどんな食生活なのか、簡単に確認しておきましょう。

  • ベジタリアン:お肉やお魚を食べない
  • ヴィーガン:お肉やお魚だけでなく、卵や乳製品も食べない

どちらも植物中心の食生活ですが、卵や乳製品(チーズやヨーグルトなど)を食べるかどうかが一番の違いです。

卵も乳も口にしないヴィーガンの方が、より厳格に「植物性だけ」に限定される感じですね。

いろんな種類がある野菜中心の食生活

上記の2種類以外にも、フレキシタリアンやペスカタリアンと呼ばれる食生活も、ゆるめの菜食主義として捉えることができます。

  • フレキシタリアン:ほぼベジタリアンだけど、たまにお肉やお魚を食べる
  • ペスカタリアン:お肉は食べないけど、お魚は食べる

ヴィーガンの6つの健康メリット

菜食主義に噂される健康メリットは、主に以下の6つがあります。

  1. ダイエットに効果的?
  2. お腹の調子が良くなる?
  3. 糖尿病のリスクが下がる?
  4. ガンのリスクが下がる?
  5. 心臓病のリスクが下がる?
  6. お肌が綺麗になる?

こうした噂にはどんな裏付けがあるのか、研究ベースで探っていきます。

※本サイトは予防や治療など、医学に関する情報を提供するものではありません。

なんでも「やり方次第」というスタンスで

様々な健康メリットが噂される菜食主義ですが、どんな食生活も「やり方次第で健康にも不健康にもなる」という認識を持つことも大切です。

例えば、お野菜やお豆などを豊富に取り入れた食生活も、「フライドポテトばかり食べて、飲み物はいつもコーラ」なんて食生活も、動物性ゼロであればどちらもヴィーガンです。

フライドポテトとコーラの食生活は、どう考えても健康的とは言えませんよね。

ヴィーガンでも疾患リスクが上がる?

実際のところ、例えヴィーガンであっても、ジャンクフードばかり食べていれば普通の食生活よりも病気のリスクが高いとする研究もあります(1)。

「単に動物性を食べなければ健康になれる」という訳ではないことも踏まえた上で、菜食主義の健康メリットを深掘りしていきましょう。

ヴィーガンの6つの健康メリット

では、早速以下の6つのトピック + α について、研究ベースで掘り下げていきます。

  1. ヴィーガンのダイエット効果
  2. ヴィーガンと腸内環境
  3. ヴィーガンと糖尿病リスク
  4. ヴィーガンと癌リスク
  5. ヴィーガンと心臓病リスク
  6. ヴィーガンとお肌の健康

ヴィーガンはダイエットに効果的?

まずは、ヴィーガンのダイエット効果について、どんな研究があるか探ってみます。

96個もの研究に基づいた大規模なリサーチで、菜食主義者は通常よりBMIが低いことが示されていたり、ヴィーガンやベジタリアンが太りにくい傾向にあることを示唆する研究は多数存在します(2, 3)。

「植物だけ」のイメージ通りかもしれませんが、ヴィーガンやベジタリアンは、科学的にも太りにくい傾向が確認されている食生活のようですね。

ヴィーガンが最強のダイエット法?

さらに、様々な食生活の減量効果を比較した研究では、ヴィーガンが最も減量効果が大きいという結果も出ています(4, 5, 6, 7, 8, 9, 10)。

植物中心の食生活は肥満になりにくいだけでなく、短期間でのダイエット法としても有効みたいですね。

ヴィーガンのダイエット効果に関するデータ

具体的な研究結果もチェックしてみましょう。

例えば、約300人が対象の研究では、18週間のヴィーガン生活で4.2kg減量4)、肥満ぎみの75人を集めて行ったもうひとつの研究では、16週間のヴィーガン生活で6.5kg減量5)という結果が出ています。

しかも、雑食でカロリー制限をするよりも、満腹まで食べてOKなヴィーガンの方が短期間で痩せたとする研究もあります(6, 7)。

「油不使用」などの条件に注意

こうした研究からみても、ヴィーガンはダイエット効果も期待できる食生活だと言えそうです。

ただ、研究の多くが「調理油は不使用」とか「加工度の低い(低GI)食品中心」など、条件付きヴィーガンで減量効果を検証していることに注意が必要です。

揚げ物などの油が多くて高カロリーなものや、お砂糖たっぷりのお菓子ばかり食べていたら、いくら「植物性100%」だとしても痩せないどころか太ることさえあるかもしれません。

たくさん食べても低カロリーな植物

植物を中心に食べて、なおかつ「低脂質」や「低GI」を意識すると、たくさん食べても必然的に摂取カロリーが低くなります。

例えば、ステーキ100gは570kcalですが、ブロッコリー100gはたったの33kcalです。

他にもニンジンは36kcal、トマトはなんとたったの19kcal(どちらも100gあたり)。

お野菜は重さの割に低カロリーで、しかも満腹感を維持してくれる食物繊維も豊富なので、たくさん食べても体重が減らせるという研究結果も納得ですね。

ベジタリアンよりヴィーガンの方が効果大?

ちなみに、卵と乳製品を食べるベジタリアンよりも、動物性ゼロのヴィーガンの方が減量効果が高い傾向も示されています(11)。

卵やチーズなども控えて、植物性食品の割合を増やせば増やすほど、身体を絞りやすいということがみてとれますね。

「今年こそはダイエット!でも空腹には耐えられない…」という方は、お野菜をモリモリ食べてお腹を満たしてみてはいかがでしょう?

ヴィーガンでお腹の調子が良くなる?


「ヴィーガンでお腹の調子が良くなった」という体験談もよく耳にしますが、果たして裏付けはあるのか、研究から探ってみます。

善玉菌や腸内フローラなどと聞いたことがあるかもしれませんが、「腸にどんな細菌がいるか」は私たちのお腹の調子や健康状態と深く関連しています(12)。

どんな腸内細菌がいるかは日々食べているものに左右されますが(13, 14)、植物中心の食生活を送る人の腸内には善玉菌が多く、腸内環境がより良いという傾向が確認されています(15)。

腸内細菌が増えやすい?

より具体的に調べた研究も、いくつかチェックしてみます。

例えば、4〜6週間の植物中心生活によって腸内の病原菌が減少すると示す研究があります(16, 17, 18)。

他にも、りんごやブルーベリー、アーモンドなどの植物性食品や、オートミールなどの全粒穀物を食べることで善玉菌が増えると示す研究もあります(19, 20, 21, 22, 23, 24, 25, 26)。

ヨーグルトがお腹に良いことなどは有名ですが、ナッツや穀物でも善玉菌を増やすことができるのは嬉しい驚きですね。

乳製品でお腹の調子が変わる?

腸に良い食べ物をたくさん食べることに加えて、乳製品を控えることもお腹の調子にプラスかもしれません。

牛乳に含まれる乳糖という糖分は、そもそも成人のお腹でうまく消化できない成分なのですが(27)、乳製品も口にしないヴィーガンであれば、この乳糖の消化不良状態が回避できます。

日本人の多くが乳糖不耐症とするデータ

乳糖が消化できない症状は乳糖不耐症と呼ばれていて、世界全体で65%〜75%くらいの人が(27, 28)、日本などの東アジアでは90%以上が乳糖不耐症とも推計されています(29)。

乳糖不耐症の症状には、お腹の張りや下痢、腹部の痙攣やガスだまりなど様々ですが(30, 31, 32)、実際にアジア人の6割〜8割くらいが乳糖による影響を受けていると推計されています(27)。

乳糖は牛乳だけでなく、チーズやアイスクリーム、パンなど、乳成分を原材料に含む幅広い食品に含まれています。

菜食主義にならずとも、乳製品を減らしてみるだけでもお腹の調子に良い変化があるかもしれませんね。

※乳糖の消化を助ける菌が入っているヨーグルトや、製造過程で乳糖の一部が分解される特定のチーズ(チェダーチーズなどのハードチーズ)は、乳糖不耐症でも消化不良を引き起こす可能性が低いとされています(33, 34, 35, 36)。

脳や精神状態にも影響する腸内環境

腸内細菌はお腹の調子だけでなく、私たちの気分(精神状態)や脳の働き、心臓病などの疾患リスクなど、健康状態の様々な部分と関わりがあると考えられています(37, 38, 39, 40)。

しっかりと栄養をとることに加えて、腸内環境を良くする食事を意識してみても良いかもしれませんね。

ヴィーガンは糖尿病になりにくい?

さらに、「ヴィーガンは糖尿病になりにくい」なんて噂もありますが、どんな研究があるのでしょうか。

例えば、約10万人のデータに基づいた研究で、ヴィーガンは2型糖尿病リスクが47%〜78%低いと示されていたり(41)、約30万人が対象の研究で、植物中心の食生活の糖尿病予防策としての有用性が示唆されていたりします(42)。

どちらも観察的な疫学研究ですが、植物中心の食生活を送る人たちに糖尿病が少ないという傾向は見て取れますね。

ヴィーガン食が血糖値を正常化?

また、既に糖尿病を患っている場合にも、植物中心の食生活が助けとなるかもしれないことを示唆する研究があったりもします。

例えば、糖尿病患者を対象にした研究で、ヴィーガンを実践した人のうち43%が、お薬の服薬量を減らすことができたと示されています(43)。

この研究はアメリカのものですが、米糖尿病協会が推奨する「糖尿患者向け食事療法」を実践してお薬を減らせたのは26%で、ヴィーガンの方が効果が高かったと記されています。

低糖質なお肉でもリスク増?

糖尿病と聞くと、その名の通り糖質のとり過ぎが原因というイメージですが、炭水化物が多くなりがちな植物中心の食生活を送る人に糖尿病が少ないのは、ちょっと意外ですよね。

実は、インスリンが正常に働いていれば、糖質をたくさん食べてもちゃんと吸収できるため、「糖の摂取 = 糖尿病の原因」とは言えないようです(44, 45)。

糖尿病で気をつけるべきは、糖質吸収の役割を担うインスリンの仕事っぷりの低下で、糖質というよりも「インスリンの働きを悪くする食べ物」に注意することが大切と考えられています(44, 45)。

インスリンの働きを左右する食べ物

この視点から考えてみると、植物の成分がインスリンの仕事っぷりを正常にするとした研究や(46, 47)、ヴィーガンやベジタリアンはインスリンの働きが良いとした研究(48, 49)などが見受けられます。

一方で、お肉をたくさん食べるとインスリンの働きが悪くなると示唆する研究があったりもします(50)。

お肉を食べない菜食主義者に糖尿病が少ない傾向が示される背景には、このような「インスリンの働きへの影響」という側面があるのですね。

もちろんお砂糖などにも注意

お肉を一切食べなかったとしても、糖尿病リスクが高くなる可能性ももちろん考えられます。

例えば、お砂糖もインスリンの働きを悪くすると考えられていて、お砂糖をあまり食べない人と比較して甘党さんは、糖尿病リスクが40%も高いと示す研究があったりします(51)。

お砂糖の原料はサトウキビ(植物性)なので、基本的には菜食主義者が食べて良いものに含まれます。

「ヴィーガン食で糖尿病のお薬が減らせる」とした上記の研究でも、単にお肉を抜いただけでなく、全粒穀物や野菜、果物などのホールフード中心の健康的なヴィーガンで検証しています。

お肉などの動物性食品を全く食べなかったとしても、甘いお菓子は控えめにしたり、ホールフードをたくさん取り入れたりすることも大切そうですね。

ヴィーガンは癌になりにくい?

スーパーに並ぶ健康な野菜
「ヴィーガンは癌になりにくい」なんて話もありますが、どんな裏付けがあるのかチェックしてみましょう。

実は、お肉の発ガン性を示す研究は多数あり、世界保健機関(WHO)によっても、お肉は発ガン性物質に指定されている食品です(52)。

お肉は発ガン性物質って噂はどこから?

WHOの国際がん研究機関(IARC)が計800以上もの研究を基に精査した結果、お肉の中でも特に、発ガン性について十分な証拠がある(グループ1)とされているのがハムなどの加工肉です(52)。

ハムやソーセージ、ビーフジャーキーなど、なんらかの加工が施されたお肉を1日50g食べるだけで大腸ガンのリスクが18%高まると記されています(52, 53)。

「高タンパク、低脂肪で身体に良い」と思って食べてるサラダチキンとかジャーキーとか、ちょっと納豆とかに変えてみたくなっちゃいますよね。

※鶏肉の加工品も「加工肉」に含まれるとの記載があります(53)。

未加工でも発ガン性物質の可能性?

さらに、牛肉や豚肉などの赤肉に関しては、未加工であっても癌のリスクを高める可能性が指摘されています(54, 55, 56, 57, 58)。

ヴィーガンは癌のリスクが15%低いとした研究もあり(2)、お肉を食べないことが癌リスクを下げることに繋がる可能性はありそうですね。

豆と野菜を食べる人は癌リスクが低いデータ

一方で、お肉を食べるかどうかに関わらず、植物性食品をたくさん食べる人が癌になりにくいと示す研究もあります。

例えば、お豆をたくさん食べる人は癌リスクが9%〜18%低いとした研究や(59)、野菜や果物を1日560g食べる人は癌リスクが15%低いとした研究です(60)。

発ガン性が疑われるお肉を食べていたとしても、植物性食品の比重を増やすことで癌のリスク低減に繋がることも考えられるのですね。

「ヴィーガンだから」とは言い切れない

また、お肉を全く食べなかったとしても、癌のリスクが高まることも当然ながら考えられます。

というのも、お砂糖をたくさん摂取する人は、大腸ガンのリスクが約2倍と示した研究もありますし(61)、タバコやお酒も、加工肉と同じくWHOの発癌性物質リスト(グループ1)に含まれています(62)。

生活上の様々な要素も癌リスクと関係し得ることは、頭に入れておいても良いかもしれませんべ。

ちょっとの置き換えからヘルシーに

お野菜やフルーツなどは、食物繊維やビタミン、ミネラルに加えて、植物にしかない抗酸化物質やファイトケミカル(植物栄養素)も含んでいて、こうした栄養素たちが癌のリスク低減に寄与するのではないかと推測されています(63, 64)。

「今日はお肉のかわりに納豆にしよう」とか「アイスの代わりにフルーツ食べてみるか」とか、身近なところから少しずつ置き換えてみても良いかもしれませんね。

ヴィーガンは心臓病になりにくい?

心臓のモデル

「ヴィーガンは心臓病にならない」という話も耳にしますが、これに関する研究もチェックしてみましょう。

ある研究では、ヴィーガンは普通よりも高血圧のリスクが75%低く、心臓病のリスクが42%低いなんてことも示されています(41)。

こんな数値を見せられるだけで、植物中心の食生活は心臓に良さそうな気はしてきますよね。

野菜は心臓に良い食べ物?

他にも、お野菜やお豆、フルーツをたくさん食べる人は心臓病のリスクが低いとする研究や(60, 65)、全粒穀物やナッツ、食物繊維などによって心臓病のリスクが下がることを示唆する研究もあったりします(66, 67, 68, 69)。

これらの研究からは、菜食主義者かどうかに関わらず、植物性の食べ物をたくさん食べる人は心臓病になりにくい傾向が見てとれますね。

逆にお肉は心臓病リスク増?

一方で、お肉が循環器系にどのような影響を与えるのかも気になるところですよね。

お肉と心臓病に関する研究を探ってみると、約45万人と100万人のデータに基づいた二つの研究で(70, 71)、加工肉が心臓病リスクを高めるということが示唆されています。

また、お肉を食べると増えるとされるTMAOという物質も、心臓病のリスクを高める可能性が示唆されています(72, 73)。

こうした研究をみると、お肉を食べないヴィーガンの心臓病リスクが4割も低いと示す研究があっても納得ですね。

お塩のとりすぎもリスクファクター

ただ、心臓病にも様々なリスクファクターがあり、「お肉だけが悪」というわけではありません。

例えば、高血圧は心疾患の主要因のひとつに挙げられますが、お塩のとりすぎも高血圧に繋がります(74, 75)。

さらに、動物性を一切食べなかったとしても、ジャンクフードばかりを食べているヴィーガンは心臓病リスクが高いと示した研究もあります(1)。

いつものハンバーグをお豆腐バーグに換えるなど、お肉を植物に置き換えることだけでなく、ポテチのかわりに無塩ナッツをつまんでみるなど、心臓に優しいお腹満たしを心がけてみると良いかもしれませんね。

ヴィーガンはお肌が綺麗になる?

お肌が綺麗な女性

「ヴィーガンでニキビがなくなる」とか、「菜食主義者は肌が綺麗」なんて噂も耳にしますが、こちらも真相が気になるところですね。

植物中心の食生活がお肌にどんな影響を及ぼすのか、研究ベースで探ってみましょう。

乳製品とニキビに関係が?

まず、ニキビなどの肌荒れには、睡眠やストレス、体質など、様々な要因が影響していると考えられています(76, 77)。

「食べ物だけが原因ではない」という前提での話ですが、食生活も肌トラブルの原因の一つと考えられていて、乳製品でニキビの症状が悪化するという見方も、皮膚科学上の仮説の一つに挙げられます(78, 79)。

牛乳を飲む人にニキビが多いデータ

例えば、約5万人の女子高校生を対象にした研究や(80)、30歳以下の約8万人を調査した研究などで、牛乳を飲む人にニキビが多い傾向が確認されています(81)。

約7万人を対象としたもう一つの研究でも乳とニキビの関連が示されていて(82)、牛乳を飲む人はニキビが16%〜44%できやすいとも示されています(80, 81, 82)。

カルシウム源としては便利な牛乳ですが、お肌やお腹の調子など、いろんなところに影響しているみたいですね。

チーズやホエイプロテインも?

牛乳だけでなく、チーズやヨーグルトなどの乳製品も、牛乳同様にニキビとの関連が示唆されています(80, 81)。

他にも、牛乳由来のホエイプロテインを愛飲する人にもニキビが多いという傾向も、症例報告や研究で示されています(83, 84, 85, 86)。

お肌の調子でお悩みの方は、一度試しに乳製品を控えてみたり、「プロテインを飲み始めてからニキビが増えた」なんてことを感じる方は、プロテインの種類を植物性に変えてみるのもありかもしれませんね。

乳のホルモンが原因?

ニキビの発生や増殖の要因の一つに、IGF-1(インスリン様成長因子)という物質の存在があると考えられています(87, 88)。

IGF-1は乳製品を摂取すると体内で増えるとされていて、乳製品と肌荒れの背景にはこのIGF-1の存在があると考えられています(79, 81)。

牛乳以外のファクターにも注意

ただ、乳製品を一切摂取しなくてもニキビができる人も当然いますし、逆に牛乳をたくさん飲んでいてもニキビができない人もいます。

先述の通り、ニキビや肌荒れの要因はストレスや睡眠など様々です。

お砂糖や小麦粉などの精製穀物を多く摂取する人にもニキビが多いとする研究もあったりしますので(89, 90)、決して乳製品だけが肌に悪影響を及ぼす訳ではないことにも留意しましょう。

+α3つの健康メリット

ヴィーガンに不足しがちな亜鉛を豊富に含むナッツやシード

上記の6つの健康メリットの他にも、ヴィーガンにまつわる研究がいくつか見つかりましたので、簡単にチェックしておきましょう。

ヴィーガンは認知症になりにくい?

植物中心の食生活が、脳の老化防止に繋がると示唆する研究もいくつかあります。

例えば、植物中心の食生活の方が学習能力や記憶力の低下が遅いという傾向を示す研究や(91)、アルツハイマーなどの認知症になりにくいことを示唆する研究などです(92, 93, 94)。

どのようなメカニズムかはわかりませんが、お野菜やフルーツをたくさん食べている人の方が、認知機能が衰えにくい傾向があるみたいですね。

ただし、脳に良いと考えられる植物中心の食生活でも、注意が必要です。

脳の機能とも深く関わっているオメガ3脂肪酸やビタミンB12は(95, 96, 97)、意識的に摂取しなければヴィーガンやベジタリアンなどの食生活では不足しがちな栄養素です。

特にビタミンB12は、植物性食品からの摂取が難しい栄養素ですので(98)、長期的な健康のためにもサプリメントも上手に活用すると良いでしょう。

ヴィーガンは腎臓に優しい?

植物中心の食生活が腎臓に優しい可能性も、いくつかの研究で示唆されています。

例えば、菜食主義は腎臓病になりにくいという傾向を示す研究や(99)、お肉などの動物性タンパク質を大豆に置き換えることで、腎機能が改善されたとする研究などがあります(100, 101, 102, 103, 104)。

腎臓の機能が低下する要因も様々で、「お肉を食べなければ腎臓病にならない」なんてことは全くありませんが、ヴィーガンやベジタリアンは腎臓に負担をかけにくい食生活なのかもしれませんね。

ヴィーガンで炎症がおさまる?

植物中心の食生活によって関節炎の症状が緩和される可能性も、いくつかの研究で示されています(105, 106, 107)。

他にも、ベジタリアンやヴィーガンの食生活によって体内の炎症が抑えられることを示唆する研究もあります(108, 109)。

食物繊維などが関係しているとも書かれていますが、お野菜やフルーツ、ナッツなどには抗酸化物質も豊富ですし、積極的に食べておきたいところですね。

ヴィーガンは脳卒中になりやすい?

菜食主義の健康メリットやデメリットを検索していて、「ベジタリアンやヴィーガンは脳卒中のリスクが高い」ということを目にした方もいるかもしれません。

実際に、ある研究で菜食主義は脳卒中のリスクが高いという可能性が示唆されていて(110)、「心臓病にならなくても脳卒中になるなら意味ないじゃん」と感じてしまいますよね。

上記の研究は約5万人を対象とした大規模なもので、可能性を探るための材料としては有益なものです。

しかしながら、同年に実施された約20万人のデータに基づいたメタ解析では、「菜食主義が脳卒中になりやすい傾向は確認できない」という結果となっています(111)。

単体の研究よりも、メタ解析と呼ばれる研究手法の方がエビデンスの質が高く、「菜食主義は脳卒中リスクが高い」という研究結果は、より高度な研究によって否定されているというのが現状と言えるでしょう。

宅配野菜でカンタン野菜生活

全て植物性の生活でなくても、日々の食生活に野菜や果物を追加することは健康に欠かせません。

野菜の宅配サービスなら手軽に国産&無農薬栽培の、旬なこだわり野菜が楽しめます。

大手サービスは卵やお肉などがセットに必ず入ってきてしまいますが、ココノミならヴィーガン(野菜だけ)も可能です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、ヴィーガンの効果として噂される健康メリットを、100個以上の論文を基に掘り下げてみました。

研究ベースで深掘りしてみると、「お肉を食べないから」とか「植物性だから」ということだけでは、その食生活が「健康的かどうか判断できない」ということが、なんとなく見えてきたかと思います。

ヴィーガンやベジタリアンも、栄養学的に捉えると非常に抽象的な食生活で、「ヴィーガンは健康的か不健康か?」という問いに対する答えを出すことはできません。

しかしながら、日々の食生活において、お野菜や果物などのホールフード、豆類や全粒穀物などの植物性食品の比率を増やすことが健康にプラスであることは、数々の研究からも見て取れます。

「今日なに食べようかな」「なんか身体に良いもの食べたいな」

そんな時、少しでも参考にしていただければ幸いです。